中小企業倒産防止共済(経営セーフティ共済)や小規模企業共済制度が節税になるらしいけれども、具体的にどんな仕組みなのかわからないという経営者の方は多いのではないでしょうか。
制度概要全体をご説明すると非常に煩雑になりますので、今回は「節税」という点に焦点をあててご案内いたします。
まず、中小企業倒産防止共済(経営セーフティ共済)について
掛金月額の上限額:20万円(年間240万円)
掛金前納:最大12か月
※期首から月額20万円で加入しておいて、決算月に1年分前納すれば最大460万円を損金に計上することができます。(前納月は月額の引き落としがないため最大23か月分)
任意解約で返戻率100%となる条件:掛金納付月数40か月以上
※納付期間の40ヶ月のカウントは前納している場合には注意が必要です。1年分前納したらその時点で12ヶ月とカウントされるのではなく、1年分前納してかつ1年経過してからでないと12ヶ月分としてカウントされません。解約される際には、月数カウントには注意して下さい。
次に、小規模企業共済について
掛金月額の上限額:7万円(年間84万円)
掛金前納:最大12か月
※期首から月額7万円で加入しておいて、決算月に11か月分前納すれば最大161万円を全額「小規模企業共済等掛金控除」として、課税対象所得から控除できます。(前納月も引き落としがあるため前納は11か月分。最大23か月分)
任意解約で返戻率100%となる条件:掛金納付月数240か月以上
※納付期間の240ヶ月のカウントは前納している場合には注意が必要です。11か月分前納したらその時点で11ヶ月とカウントされるのではなく、11か月分前納してかつ11か月経過してからでないと11ヶ月分としてカウントされません。解約される際には、月数カウントには注意して下さい。
以上、本来の趣旨は取引先の突然の倒産に備えたり、経営者の年金制度として用意されている制度ですが、メリットの一つとして上記のような節税効果もございます。
確定申告の時期が近づき、税金について考えることが多いこの時期にぜひ次年度にむけて共済制度の活用もご検討ください。
さらに詳しい説明はこちらをご参照ください。
https://www.smrj.go.jp/kyosai/index.html
(独立行政法人 中小企業基盤整備機構 共済制度HP)
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